こけ楽をコーティングし、数日経過するとガラス面に汚れや緑藻が殆どつかなくなる(正確に表現するとコケが定着できず堆積が遅くなる)ことで、コケ掃除の手間が劇的にかからなくなることはこけ楽の大きな特徴ですが、実はコーティング直後に皆様が驚かれる事が起るのです。
ガラスが無くなった?! 水槽内がくっきり透けてみえるようになる
少しオーバーかもしれません。 ただ、経験されたからのレビューでもはっきり見て取れます。
決して気のせいではなく、理論的に実証できます。 水槽がくっきりと浮き出て見えます。
以下は空気・水・ガラス・二酸化ケイ素(こけ楽の原料)の屈折率です。
空気 | 水 | ガラス | 二酸化ケイ素 | |
屈折率 | 1.0 | 1.33 | 1.52 | 1.45 |
こけ楽は二酸化ケイ素(シリカ)を使用しており、ガラスの屈折率よりも低く空気の 1.0 や水の 1.33 に近いのです。
屈折率が低いと透過率が向上します。
上図の様に空気の場合αとβの比率は1.0となります。 水槽がアクリル製の場合はガラスよりさらに屈折率が高くなります。また、水槽に使われているガラスも二酸化ケイ素を原料の一つとしていますが、低融点化するために通常ナトリウムやホウ酸など不純物が混入されているため、純粋な二酸化ケイ素よりも屈折率が高くなっています。
こけ楽をガラスの表裏にコーティングすることによりその外側からと内側両方の反射面からの透過率が上がり、水槽内部が鮮明に見えます。 これが原理です。
ガラス、という壁をこけ楽は限りなく無いかのように見せてくれるのですね。
クリスタルな輝きで見た目が良くなる、だけではなかった?!
透過率が上がると反射率が減少します。
この図は反射率を実測したデータです。
コーティングすることにより反射率の減少が起りますが、特に波長700nmあたりから大幅な効果がみられます。
700nmというとメダカや水草の成長に欠かせない赤系の波長域ですね。
こけ楽をコーティングすることによってLEDでもなかなか不足がちな長い波長域を無駄なく取り込めるということなのです。
水槽を綺麗に磨いたらこけ楽でコーティング。 アクアライフの常識になることでしょう。